
高橋裕次郎法律事務所から債権譲渡通知書が届いたら
こんな相談がありました
50代男性の方から、<弁護士法人高橋裕次郎法律事務所>から<債権譲渡通知書>が届いたがどうすれば良いか、というご相談をいただきました。
書面の内容を確認すると、当事者関係は以下のとおり記載されていました。
<譲渡人>
株式会社アプラスインベストメント
東京都中央区新川1丁目28番23号
<譲受人>
株式会社グランツ
北海道札幌市中央区南一条西四丁目13番地
<譲渡人通知代理人兼譲受人代理人>
東京都千代田区麹町6-4-6 TS麹町BLDG.4階
弁護士法人高橋裕次郎法律事務所
代表弁護士 高橋裕次郎
担当弁護士 山田守彦
TEL03-3265-9022(0332659022)FAX03-3265-9020(0332659020)
■弁護士法人高橋裕次郎法律事務所への委託元の例
アイフル株式会社
ジャックス債権回収サービス株式会社
エム・テー・ケー債権管理回収株式会社
【債権譲渡通知書】
譲渡人は、令和x年x月x日付をもって、譲渡人の貴殿に対する下記表示の債権及びこれに附帯する一切の債権(以下、「譲渡債権」といいます。)を、譲受人に譲渡いたしましたので、ご通知申し上げます。
本書到着後、譲渡債権については、譲受人の指定する下記口座に対してお支払い下さい。
なお、譲受人は、本件に関して当事務所へ委任しておりますので、お問い合わせ等につきましては下記連絡先までお願いいたします。
<譲渡債権の表示> 令和x年x月x日現在
請求金額合計:93万円
(うち元金:90万円 利息:0円 遅延損害金:3万円 その他:0円)
契約者:xxxx
原債権者 ジーシー株式会社
利用内容 立替払い 宝飾品
債権内容:株式会社グランツが、株式会社アプラスインベストメントとの令和x年x月x日付会社吸収分割契約に基づき、令和x年x日x日付で承継した債権です。
相談者は、過去に消費者金融の利用に心当たりはあるものの、譲渡人とされているアプラスインベストメントや譲受人のグランツ、その代理人と称する高橋裕次郎法律事務所の名称には覚えがなく、突然の請求に困惑されていました。
より良い解決方法を考えましょう
今回のようなケースでは、まず「債権の流れ」を理解することが重要です。
本件は、元々新生フィナンシャル株式会社(レイク)が旧社名時代にジーシー株式会社から事業譲渡を受けた債権ががグループ内の組織再編に伴いアプラスインベストメントに移り、更にグランツへ譲渡されたものです。
そして、今回の譲受人であるグランツは、かつて株式会社MKベータという名の会社であり、オリンポス債権回収株式会社(法務省の認可を受けたサービサーのひとつ)の代表である森岡幸人氏が代表取締役を務める会社です。(したがって、詐欺業者の類ではありません。)
また、グランツはオリンポス債権回収や高橋裕次郎法律事務所のほか、みずなら法律事務所などへ回収を委託しているケースが多く確認されています。
このように、「債権譲渡 → 弁護士事務所へ委託」という流れで請求が行われるため、契約当時の会社名と現在の請求者が大きく異なるケースは少なくありません。古い債権ほど債権譲渡が繰り返されるため、譲渡人にも譲受人にも聞き覚えのないことはよくあることだと言えます。
重要なことは、聞き覚えのない会社だからと言って最初から“詐欺”だと判断してしまうことです。思い込みにより請求を放置してしまった結果、取り返しのつかないリスクを抱えることになりかねません。
重要なポイント
まず押さえておくべきは、今回の請求が、レイクが新生銀行グループ(現在はSBIグループ)となる2008年以前の、いわゆる旧GE系に由来する債権である点です。
・GEキャピタルコンシューマーファイナンス株式会社
・ゲートファイナンス株式会社
・GEコンシューマーファイナンス株式会社時代
・ジーシー株式会社
これらの債権は、契約時期がそもそも20年以上前であることがほとんどで、合併・再編の中で長期間請求や支払いが途絶えている可能性が高い特徴があります。
したがって、消滅時効の要件を満たしている可能性が非常に高い債権である、と考えられます。
■消滅時効の要件は以下のとおりです。
・5年以上支払をしていない
・5年以上相手方と連絡を取っていない
・過去10年以内に裁判等がない
これらを満たしている場合、時効を援用することで、元金・利息・損害金すべての支払義務を消滅させることができます。これは自動的ではなく、積極的に主張(援用)していく必要があります。
解決
当事務所が代理人として、高橋裕次郎法律事務所へ受任通知を送付し、取引履歴の確認を行ったところ、
・20年以上支払がないこと
・裁判等の時効中断または更新事由が存在しないこと
が確認できたため、内容証明郵便にて消滅時効を援用しました。
これにより、
✔ 支払義務は全額消滅、
✔ 今後の請求・督促はない
以上2点を高橋裕次郎法律事務所に確認し、無事解決に至りました。
グランツのように複数の債権回収会社・関連会社を経由した請求は、一見複雑に見えますが、実態としては古い債権であるケースが多く、時効援用による解決が可能なことが少なくありません。
特に旧GE系の債権は非常に古いものが多く時効成立の可能性が高いため、安易に支払いや連絡をする前に、必ず内容を精査することが重要です。
突然の通知に驚かれる方も多いですが、適切に対応すれば解決可能なケースがほとんどですので、落ち着いて対処していきましょう。
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事務所概要
アルスタ司法書士事務所
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オフィシャル:https://alsta.jp/
お問い合わせ
執筆者:司法書士 野間知洋
アルスタ司法書士事務所 共同代表/大阪司法書士会所属
前職は某中小消費者金融に勤務。債務整理に関しては債務者側・債権者側双方で通算20年以上の経験を有する。 現在は権利擁護(成年後見等)に注力。
