コムレイドから支払督促が届いたら 

早速ですが、【株式会社コムレイド】はかつて長野市で貸金業者をしていた会社ですが、現在は過去の貸付金の回収のみをおこなっているみなし貸金業者です。
法務大臣の許可を受けた債権回収会社(サービサー)ではありませんが架空請求等の類ではありません。

コムレイドという会社に心当たりがなかったり、身に覚えがないからといって詐欺、架空請求と勘違いして請求や督促を無視したり放置しないように気をつけてください。

なお、コムレイドからは以下のタイトルでも請求書面が届くことがあります。

返済相談通知
訪問予告通知書
訪問通知書(訪問状付き)
最後通告書
訴訟予告通知

こんな相談がありました

最近までお住まいだった別の地域の裁判所からの書類が転送されて届いたとお問合せをいただきました。

未払いの借入があったのは間違いがなく、請求書面も来ていたようですが、これを無視していたところ、今回、初めて裁判所から書類が届いたとのことです。

また、書類のタイトルは<支払督促>となっており、債権者はコムレイドということでした。

■会社概要
・会社名:株式会社コムレイド
・旧社名:ティーシーエム(TCM)、長野クレジット、ローンズナガノ
・本店所在地:東京都品川区
・業種:みなし貸金業者(サービサーではない)
・特徴:過去の貸付金の回収業務を中心に実施

より良い解決方法を考えましょう

支払督促とは、裁判手続きの一種で、異議を出さなければ相手の主張がそのまま認められてしまう簡易な裁判手続きです。

具体的には、書類受領後2週間以内に異議申立てをしないと、支払督促は確定し、裁判期日を経ずに強制執行(差押え)が可能となります。

また、支払督促は2回行われる(送達される)仕組みになっており、2回目の送達後に確定すると、差押えのリスクが現実化します。

実際のところ、裁判所に呼び出させるわけでもなく、少ない資料・費用で起こすことができる手続きのため、あまり馴染みのない方からは軽視されがちですが、これが確定した場合、通常裁判手続きの判決同様に立派な債務名義となりますので、十二分に気をつけなければなりません。

ただし、今回のようなコムレイドの案件では、契約自体が平成初期〜中期、既に最終支払から10年以上経過しているケースが多く、一見すると裁判になっているため不利に見えますが、実は、消滅時効を援用することで解決できる案件も少なくありません。



重要なポイント

①支払督促は「放置厳禁」

最も重要なのは、とにかく2週間以内に異議申立てをすることです。

たとえ時効であっても、何もしなければ、最後には差押えの権利を相手に与える結果になってしまいます。

また、支払督促が確定した後になって、「あれは時効だった」という話は通らないこともあります。

なお、支払督促が確定してしまった場合、時効はリセットされ、未払期間が5年以上続いていれば時効になったものが、10年以上という期間を要することになります。

②消滅時効の要件

消滅時効は以下の要件で成立します。

① 5年以上支払がない
② 過去に裁判(訴訟・支払督促)を起こされていない
 (裁判等が確定している場合は、少なくともそこから10年以上の未払期間が必要です)
③ 5年以内に相手方と直接、電話などで話をしていない

先ほど述べたとおり、特にコムレイドの場合、

・契約自体が20年以上前
・最終支払も10年以上前

というケースが多いため、前提として、時効の成立が認められる可能性に高い部類の債権だといえます。

③コムレイド特有の注意点

しかしながら、コムレイドは請求・督促に熱心なタイプの債権者です。

既に時効になっているもの、そうでないもの、いずれについても訴訟や、支払督促はもちろんのこと、訪問回収まで行っていることで知られています。

よって、“古い債権”だという一事をもって、時効かどうかの判断はし尽くせませんので、過去の裁判や訪問の記憶を詳細にたどる必要があることはもちろんのこと、特に届いた書面の内容はよく目を通しておく必要があります。(既に裁判が確定している旨を記載しているケースも少なくありません。)

④時効は「主張しなければ使えない」

時効は自動的に成立するものではなく、民法145条により「援用」が必要とされています。

つまり、時効債権について訴訟や支払督促を起こされた場合は、その手続きに沿って、異議申立書や答弁書などにより明確に「時効を主張する」必要があります。

裁判所はあくまで“中立”な立場にあり、時効が成立しているからと言って、善意でそれを取り上げてくれるような便利な機能はありません。

解決

今回のケースでは、最終支払から20年以上経過しており、過去に裁判等を起こされたこともなく、今回の相談に至るまで連絡も訪問も一切ないとの申告でした。

当事務所にて、支払督促受領後2週間の期限に間に合うように異議申立書を作成し、その中で消滅時効を援用したところ、通常訴訟へ移行したものの、間もなく請求は取り下げられることになりました。

支払督促が取り下げられると、裁判上で主張した事柄は裁判所の記録としては残るものの、公になるものではありませんので、念のため、コムレイドに連絡の上、今後の請求・督促がないこと並びに支払義務が消滅したことを確認の上、業務は終了しました。

コムレイドからの請求は、他の債権者サービサーと比しても非常に強い文言で記載されていることが多いので、畏怖してしまうかもしれません。

場合によっては、自宅の地図や当時の本人確認書類(免許証の写しなど)などが同封されていることもあり、いよいよ逃げられないと思い、諦めて連絡してしまいたくなる気持ちも分からないでもありません。

一方で、その多くが時効で解決できる可能性のある債権です。

したがって、裁判書類が届いた場合でも、慌てて支払う必要はありません。重要なのは、期限内に適切な対応を行い、時効の可能性を正確に判断することです。

少しでも不安がある場合は、自己判断せず、早めに専門家へ相談することをお勧めします。

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    執筆者:司法書士 大塚勇輝
    アルスタ司法書士事務所 共同代表/大阪司法書士会所属


    1985年生まれ。父親の転勤により沖縄で生を受けるも、育ちはほぼ大阪一筋40年。 何故か小さい頃から周辺に法律問題が多く、公務員である父親への反発もあってか、大学卒業後もサラリーマンの道を選ばず司法の世界へ。 2010年司法書士試験合格。自称「個人の顧問法律専門家」。登記・成年後見業務に限らず、相続問題や借金問題など相談者の様々なニーズに応えることに注力している。

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