アビリオ債権回収から減額和解提案書が届いた方へ

アビリオ債権回収株式会社は、法務大臣の許可を受けた正規の債権回収会社(サービサー)です。

信用金庫、信用組合、農協などの金融機関から債権譲渡や回収委託を受け、長期間返済され

ていない借入について請求を行うことがあります。

「減額和解提案書」が届くと、「今しか解決できない」と思いがちですが、最終の取引直が古い場合には、消滅時効が成立していることも多々あります。

なお、債権がアビリオ債権回収へ譲渡されたからといって時効期間が最初からやり直しになることはありません。

このページでわかること
  • アビリオ債権回収から届く「減額和解提案書」の見方
  • 信用金庫の借入は時効期間が10年となる場合があること
  • 時効の可能性がある場合に減額和解へ応じる前に確認すべきポイント

こんな相談がありました

県外にお住まいの方から、

「アビリオ債権回収株式会社という会社から減額和解提案書が届いた。」

とのご相談をいただきました。

書面によれば、元々の借入先は近くの信用金庫であり、現在はアビリオ債権回収株式会社が請求を行っているようです。

相談者は信用金庫から借入をしたこと自体は覚えていたものの、既に返済が終わっていると思っていたため、聞き慣れない会社から突然通知が届いたことに驚き、そのまま保管していたとのことでした。

しかし、有効期限付きで減額和解案が提示されていたことから、不安になり当事務所へご相談いただきました。

より良い解決方法を考えましょう

届いた減額和解提案書には、

  • 元金 約40万円
  • 遅延損害金 約57万円
  • 請求総額 約98万円

と記載されていました。

さらに、

「期限までに一括返済すれば36万円で解決する」

という内容になっていました。

一見すると非常に有利な提案にも思えます。

しかし、このような提案が届いたからといって、直ちに支払うべきとは限りません。

今回の相談では、

  • 信用金庫との契約から約20年が経過している
  • 少なくとも10年以上返済をしていない
  • 相手方へ連絡した記憶もない

とのことでした。

このような事情がある場合には、消滅時効が成立している可能性があります。

また、届いた書面には裁判所名や事件番号など、過去の裁判を示す記載も見当たりませんでした。

もっとも、信用金庫・信用組合・農協などとの契約については、契約時期や当事者によって時効期間の考え方が異なる場合があります。

特に、令和2年(2020年)4月1日より前の契約では、

  • 元の貸主が信用金庫・信用組合・農協などであること
  • 当事者がいずれも個人であること

などの事情によって、時効期間が10年となるケースがあります。



重要なポイント(アビリオ債権回収から減額和解提案書が届いた場合)

減額和解提案書は、

「支払えば早く解決できます。」

という提案です。

しかし、

「支払わなければ必ず不利益になる。」

という意味ではありません。

時効が成立している債権であれば、和解をする必要はありません。

消滅時効を援用すれば、

  • 元金
  • 利息
  • 遅延損害金

を含めた支払義務そのものが消滅します。

また、和解書への署名や一部入金をすると、時効援用に影響する可能性があります。

そのため、

  • 有効期限が短い
  • 元金だけでよいと言われた
  • 大幅に減額すると案内された

という理由だけで判断することは避けるべきです。

まずは、

  • 最終返済日
  • 裁判の有無
  • 時効期間

を確認することが重要です。

もちろん、これは一般論であって、契約時期や借入先、過去の裁判手続、債務承認の有無などによって時効の成否は異なるため、最終的には個別事情を確認した上で判断する必要があります。

解決

当事務所が代理人としてアビリオ債権回収株式会社へ連絡し、取引履歴などを確認したところ、相談者の申告どおり長期間返済がなく、その間に時効を更新させる裁判手続や債務承認の事実も確認されませんでした。

そこで、内容証明郵便により消滅時効を援用しました。

その結果、アビリオ債権回収株式会社から時効処理を行う旨の回答があり、以後の請求や督促も終了し、無事解決となりました。

アビリオ債権回収から減額和解提案書が届いた場合のチェックポイント

元の借入先が信用金庫・信用組合・農協などではないか確認した

最終返済日から相当期間経過している

最近、アビリオ債権回収へ電話や支払いをしていない

書面に裁判所名や事件番号の記載がないか確認した

「元金だけでよい」という提案だけで判断しようとしていないか

和解書へ署名する前に時効の可能性を確認している

これらは一般的な確認事項です。個別事情によって判断が異なるため、実際には取引履歴や裁判の有無などを確認する必要があります。

Q&A

Q. アビリオ債権回収は架空請求会社ですか?
いいえ。法務大臣の許可を受けた正規の債権回収会社(サービサー)です。

Q. 減額和解提案書が届いたら必ず支払わなければなりませんか?
いいえ。時効が成立している可能性がある場合は、支払う前に時効の可否を確認することが重要です。

Q. 信用金庫の借入でも時効になりますか?
はい。ただし契約時期や当事者によって時効期間が異なることがあるため、個別の確認が必要です。

Q. 和解に応じる前に確認すべきことは何ですか?
最終返済日、過去の裁判の有無、時効期間などを確認した上で判断することをお勧めします。

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    執筆者:司法書士 野間知洋
    アルスタ司法書士事務所 共同代表/大阪司法書士会所属


    前職は某中小消費者金融に勤務。債務整理に関しては債務者側・債権者側双方で通算20年以上の経験を有する。 現在は権利擁護(成年後見等)に注力。

    ☆借金問題の解決歴15年以上の司法書士が対応!アルスタ司法書士事務所は、時効援用の相談実績30,000件を突破し、着手金0円でサポートする専門事務所です。

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