
アウロラ債権回収から訪問のお知らせが届いたら(2)
こんな相談がありました
40代男性の方から、【アウロラ債権回収株式会社】名義で<訪問のお知らせ>が届いたとのご相談をいただきました。
「2週間以内に自宅へ訪問予定」と記載されており、自宅には家族もいる手前、不安な様子でした。
実際に届いていた書面は以下のとおりです。
(※以下、原文ママ)
委託者(債権者)
東京都港区愛宕二丁目5番1号
愛宕グリーンヒルズMORIタワー27階
株式会社SKインベストメント
受託者
〒105-6219
東京都港区愛宕二丁目5番1号
愛宕グリーンヒルズMORIタワー19階
アウロラ債権回収株式会社
(法務大臣許可 第76号)
TEL 03-5408-5192
TEL 03-6626-4925~4927
担当 谷潤一郎
【訪問のお知らせ】
裏面記載の債権について、貴殿から未だご返済もご連絡もいただいておりません。つきましては、本書送付後2週間以内に、ご自宅に訪問し、面談させていただく予定です。
■現在残高
[債権額合計]105万円
[元金]20万円
[利息]35万円
[遅延損害金]50万円
■お振込口座
[銀行]三井住友銀行
[支店]ベイサイド支店
[口座種別]普通口座
[口座番号]5797555
[口座名義]アウロラ債権回収(株)(株)SKインベストメント代理人口
■弊社お問い合わせ窓口
[月曜~木曜日]8:10~20:30
[金曜日]8:10-18:00
●土日祝日は休業とさせていただいております。
■明細
契約番号 xxxx-xxxxxxxxxx
原債権者 三和ファイナンス株式会社
債権種類 証書貸付
貸付日 2004年4月8日
当初貸付金額又は極度額 20万円
債権譲受日 2024年7月
債権譲受人 SKインベストメント株式会社
【会社概要】
会社名 アウロラ債権回収株式会社
許可番号 法務大臣許可番号 第76号
所在地 〒105-6219 東京都港区愛宕2丁目5番1号 愛宕グリーンヒルズMORIタワー 19階
Tel:03-6432-4201 Fax:03-6432-4202
代表取締役社長 清水浩之
債権譲受元(代表例)
イオンクレジットサービス、イオン銀行、東京スター銀行、三和ファイナンス、マルフク、CFJ、クレディセゾン
より良い解決方法を考えましょう
今回の相談については、原債権者が三和ファイナンス株式会社ということですから、遅くとも三和ファイナンスが破産した2011年までには返済が止まっていることが窺えます。(無論、その後に債権譲渡された先の法人へ返済していたなどの場合は除きます。)
この時点で、消滅時効が成立している可能性を疑うべきだと言えますが、ここで確認すべきは、「債権譲受日」ではなく、[最終弁済期」がいつなのかという点です。
残念ながら、今回の通知書の中から「最終弁済期」は明らかではありません。
なお、債権譲受日が2024年となっていますが、債権譲渡されたからといって、時効がリセットされるわけではありません。
”債権譲渡は時効を更新させる事由ではない”
次に、元金20万円が請求105万円まで膨らんでいることに注目していきましょう。
これは、長期間の利息・遅延損害金が積み重なった結果です。
逆に言えば、それだけの期間、未払いの状況が続いているということに他なりません。
重要なポイント
「時効」とは、一定期間、法律関係が動かなかった場合に、当事者の主張によって権利義務を確定させる、民法で定められた制度です。
時効には取得時効と消滅時効がありますが、借金の問題で問題となるのは、このうちの消滅時効です。
消滅時効の要件は、次のとおりとされています。
① 最終弁済期から5年以上、支払いをしていない
② 過去に裁判(訴訟・支払督促)を起こされていない
③ 5年以内に、相手方と直接、電話などで話をしていない
上記のうち①については、先ほど述べたとおり、今回の通知書からは明らかではありません。
但し、元金20万円が請求額105万円に膨らむまでには、20年程度の未払状態が続いているであろうことが推測されます。
期間については一先ずですが、対アウロラ債権回収に特化して考えると、より注意すべきは、②③についてです。
他の会社と比べても裁判や訪問にも積極的なサービサーですので、過去に裁判所から書類が届いていたかどうかはよく思い出していただく必要があります。
また、裁判所からの書類は必ずしも本人でなくとも、家族や勤務先で受取りが可能なケースがありますので、この辺りの可能性まで検討すべきだと言えます。
”裁判所からの書類は本人以外でも受け取ることが出来る”
つまり、知らない間に裁判が行われているケースもある。ということです。
更に、今回の通知書に「電話すれば訪問を止められる」と書かれていたことから、訪問を避けるために既に支払相談や事情説明をしてしまっている可能性があります。
こういった行為・事実は”債務承認”と評価され、時効がリセットされるリスクがあるため、時効での解決を考えているのであればお勧めできません。
もし、既に連絡をとってしまっていたとしたら、どういった内容を話したか、忘れないうちにメモを取っておかれるのが無難でしょう。
解決
当事務所が受任通知を送付したところ、訪問予定は中止となり、直接連絡も停止しました。
相談者の申告によれば、少なくとも10年は支払をしておらず、また、裁判所からの書類も届いた覚えもなければ、アウロラ債権回収とコンタクトをとったこともないとのことでした。
当事務所で調査した結果、確かに最終の支払はかれこれ20年近く前のことで、過去に裁判も起こされていないことが明らかになったため、内容証明郵便により消滅時効を援用したところ、請求105万円の支払義務はなくなり、今後の請求・督促・訪問が一切なくなったことをアウロラ債権回収の担当者に確認して業務を終えました。
アウロラ債権回収は訪問や法的措置に積極的な傾向がありますが、時効で解決できるケースも非常に多いのが実情です。
焦って連絡をとってしまったり、支払ってしまう前に、まずは時効の可能性を確認することが重要です。
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事務所概要
アルスタ司法書士事務所
お電話 0120-697-096
オフィシャル:https://alsta.jp/
お問い合わせ
執筆者:司法書士 大塚勇輝
アルスタ司法書士事務所 共同代表/大阪司法書士会所属
1985年生まれ。父親の転勤により沖縄で生を受けるも、育ちはほぼ大阪一筋40年。 何故か小さい頃から周辺に法律問題が多く、公務員である父親への反発もあってか、大学卒業後もサラリーマンの道を選ばず司法の世界へ。 2010年司法書士試験合格。自称「個人の顧問法律専門家」。登記・成年後見業務に限らず、相続問題や借金問題など相談者の様々なニーズに応えることに注力している。
