相続手続き

登記だけでは終わらない。収益不動産の相続において、オーナーが直面する「管理承継」の盲点

賃貸マンションや商業ビルといった「収益不動産」を相続される際、多くの方がまず「名義変更(相続登記)」を思い浮かべられます。
しかし、実務上、名義を書き換えることはあくまでスタートに過ぎません。

収益不動産の相続は、いわば「事業承継」の側面を持っています。

登記という法的手続きの裏側で、オーナーとしての権利と義務を滞りなく次代へ引き継ぐためには、多岐にわたる事務処理を同時並行で進める必要があります。

今回は、多忙な新オーナー様が直面しやすい実務上の課題と、司法書士が介入するメリットを解説します。

収益不動産の場合、名義が変わったことを対外的に、かつ速やかに知らせる必要があります。

管理会社への通知と調整物件の管理を委託している会社に対し、所有者が変わったことを通知し、管理委託契約の再締結や賃料振込口座の変更依頼を行う必要があります。
賃借人(テナント)への配慮振込先が変わるタイミングなどの案内を、管理会社を通じて、あるいは直接、正確に行わなければなりません。
これに不備があると、家賃の未収や入居者とのトラブルを招く恐れがあります。

これら関係各所との調整は、複数の物件を所有されている場合、その事務量だけでも多大なものとなります。

登記簿上の名義が変わっても、建物に付随する「契約」は自動的には切り替わりません。

火災保険・地震保険の承継万が一の事態に備え、保険契約上の「被保険者」を速やかに新オーナーへ変更する必要があります。また、相続を機に現在の補償内容が適切かどうかを見直す判断も求められます。
ライフライン(公共料金)の精算共用部分の電気・水道料金などの支払い義務も、相続の発生を境に整理しなければなりません。

これらの手続きは、一つひとつは細かなものですが、漏れがあると建物の運営に支障をきたすだけでなく、資産価値を毀損するリスクにもなり得ます。

収益不動産が複数ある場合、あるいは不動産と現金が混在している場合、その「評価」をどう扱うかが遺産分割協議の鍵となります。

客観的な目録の作成登記情報、固定資産税評価、収益状況などを一目で把握できる「財産目録」を作成することは、相続人全員の納得感を生むために不可欠です。
二次相続を見据えた分割案提携税理士と連携し、今回の相続だけでなく、将来の「二次相続」の際の税負担まで考慮した上で、誰がどの不動産を継承すべきかを多角的に検討します。

アルスタ司法書士事務所の「遺産承継まるごと代行」は、単に法務局へ書類を提出するだけのサービスではありません。

私たちは、多忙なオーナー様に代わって管理会社や保険会社との窓口となり、煩雑な事務一切を統括する「オーナー事務局」のような役割を果たします。相続人様が本来の仕事や生活に専念できるよう、経営のバトンタッチをバックアップいたします。

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