
アイフル(旧 株式会社ライフ)から「減額和解のご案内」が届いたら
こんな相談がありました
40代の男性から、「アイフル株式会社から減額和解の案内が届いた」とのご相談をいただきました。
通知を見ると、現在の請求者はアイフル株式会社ですが、契約会社は株式会社ライフと記載されています。
相談者の方は「ライフカードを使っていたのはかなり昔で、ここ10年以上支払いも連絡もしていない」とのことでした。実際に届いていた通知書は以下の内容です。
(※以下原文ママ)
減額和解のご案内
顧客番号xxxx-xxxx-x(ご契約会社 株式会社ライフ)
ご契約者名 xxxx 様
2025年x月x日
お客様に対する本来のご請求金額から一律70%減額にて、和解提案をさせていただきます。
つきましては、和解提案を希望される場合は、下記「和解相談期日」までに、ご連絡いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。弊社と致しましては、お客様の状況に合わせた返済プランを、ご一緒に検討したいと考えております。また、下記「和解相談期日」までにご連絡がない場合は、ご希望に添った返済方法、減額のご提案ができない場合があります。敬具
連絡先 アイフル株式会社(旧:株式会社ライフ)
担当部署 カウンセリングセンター2課4係
担当者 飯島悟史
〒525-8530 滋賀県草津市西大路町1番1号2F
電話番号 03-6681-9723(連絡可能時間 平日9:00~18:00)
和解相談期日 2026年x月x日迄
和解総額、毎月のお支払金額、お支払日等、お客様のご都合をお聞かせ下さい。専門のカウンセリングが、ご状況に応じた和解のご提案をさせて頂きます。
※弊社が契約する指定紛争機関の名称:日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
ご相談ください。
このまま解決しない場合・・・
1 遅延損害金が日々加算され、総支払額が増えていきます。
2 クレジットカードや各種ローンの利用ができなくなる場合があります。
3 借入金または売掛金債務も相続の対象となり、負の遺産として相続人が債務の支払請求を受ける場合があります。
※限定承認や相続放棄の手続きにより、債務の負担を回避できる場合があります。
ご連絡をお待ちしております
このままの状態が続いてもお客様の不利益は解消されません。
解決に向けた話し合いをするために、同封の書類に記載の電話番号まで、お気軽にご相談ください。
より良い解決方法を考えましょう
この通知で特に注目すべきポイントは、契約会社が「株式会社ライフ」になっていることです。株式会社ライフは、かつてクレジットカード事業を行っていた信販会社ですが、現在はアイフル株式会社に吸収合併されています。
そのため、今回の請求は旧ライフの債権をアイフルが引き継いで回収しているケースと考えられます。
そして、実務上非常に重要なのが以下の2点です。
① ライフ契約は古いものが多い
② 70%減額という大幅な和解提案
ライフカードの契約は、2000年代~2010年前後のものが多く、最終支払から5年以上経過しているケースが少なくありません。
さらに、今回の通知では「一律70%減額」というかなり大きな減額提案がされています。
実務上、債権者がここまで大幅な減額を提示する場合、
・回収可能性が低い
・時効の可能性がある
・裁判を起こしても回収困難
といった事情が背景にあるケースも多く見られます。
したがって、減額提案が来ている時点で、消滅時効の可能性をまず検討するべきケースと言えるでしょう。
重要なポイント
消滅時効が成立するかどうかは、以下の要件で判断します。
| 要件 | 内容 |
| 最終支払からの経過期間 | クレジット債権は原則 5年 |
| 裁判の有無 | 判決・支払督促などがあると時効は更新 |
| 債務承認の有無 | 支払約束・分割相談などで時効がリセット |
特に注意が必要なのは、債務承認です。
次の行為はすべて、時効をリセットする可能性があります。
・一部でも支払いをする
・減額交渉をする
・分割払いを相談する
・「支払う意思はある」と伝える
今回の通知では、「返済方法を一緒に検討しましょう」「減額のご提案」と書かれていますが、
ここで電話連絡をして交渉を始めてしまうと、時効の主張ができなくなる可能性があるため注意が必要です。
■アイフル株式会社・株式会社ライフの会社概要
アイフル株式会社
・本社:京都府京都市下京区烏丸通五条上る高砂町381-1
・設立:1978年
・事業内容:消費者金融、信用保証事業、カード事業
株式会社ライフ(旧)
・信販会社としてクレジットカード事業を展開
・「ライフカード」ブランドを運営
・ショッピング・キャッシングなどの金融サービスを提供
合併までの流れ
・2000年代 株式会社ライフが信販会社としてクレジットカード事業を展開
・2009年頃 アイフルグループによる経営再編
・2011年 株式会社ライフがアイフル株式会社に吸収合併
・現在 旧ライフ契約の債権はアイフル株式会社が管理・回収
このような経緯から、ライフ契約の債権は古いものが多いという特徴があります。
解決
今回の相談者について調査したところ、契約は株式会社ライフ時代のものであり、最終支払から10年以上経過しており、この間に直接の話合いや裁判の事実はありませんでした。
そのため、内容証明郵便により消滅時効を援用し、結果、アイフル株式会社からの請求は停止し、支払義務は消滅しました。
もし減額和解に応じていた場合、一括であれば確かに70%減額後の金額で済んだかもしれませんが、相談の結果、分割払いで和解をしてしまったするならば、数十万円以上の支払いが必要になっていた可能性もありました。
株式会社ライフ時代の契約は古いものが多く、消滅時効が成立しているケースは珍しくありません。
今回のようにアイフル側から大幅な減額提案がされている場合は、時効の可能性を疑うべき典型的なケースと言えるでしょう。焦って電話や支払いをする前に、まずは時効の可能性を確認することが重要です。
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事務所概要
アルスタ司法書士事務所
お電話 0120-697-096
オフィシャル:https://alsta.jp/
お問い合わせ
執筆者:司法書士 大塚勇輝
アルスタ司法書士事務所 共同代表/大阪司法書士会所属
1985年生まれ。父親の転勤により沖縄で生を受けるも、育ちはほぼ大阪一筋40年。 何故か小さい頃から周辺に法律問題が多く、公務員である父親への反発もあってか、大学卒業後もサラリーマンの道を選ばず司法の世界へ。 2010年司法書士試験合格。自称「個人の顧問法律専門家」。登記・成年後見業務に限らず、相続問題や借金問題など相談者の様々なニーズに応えることに注力している。
