
T&S_訪問に関する御連絡
目次
こんな相談がありました/ティー・アンド・エス
60代女性から、<訪問に関する御連絡>が届いたので、どうしたら良いかという相談をいただきました。
差出人は【株式会社ティー・アンド・エス】となっており、この会社からの借入や、やり取りは一切ないということですが、書面の<債権内容の表示>欄に、原債権者が【株式会社ナイス】と記載されていることを確認したところ、ナイスは確かに20年以上前に利用していた消費者金融だということでした。
ただ、このナイスからの借入は随分古く、相談者としては既に完済していたと思っていたものなので、ティーアンドエスから度々と請求書面が届いていたようですが、聞き覚えのない業者ということはきっと詐欺だろうと放置していたところ、“訪問”という言葉に驚き、インターネットで調べて当事務所にたどり着いたということのようです。
先ず、このティーアンドエスは詐欺業者ではありません。東京都に会社を構える、貸金業登録のあるれっきとした正規の業者で、自社で貸付も行っていますが、同時に、様々な会社から古い債権を買い取って取り立てをしている会社です。
また、日本信用情報機構(通称JICC)の加盟業者でもあるため、ティーアンドエスからの請求を無視していると、俗にブラックリストとして認識されている信用情報にも傷がつくことになりかねません。

より良い解決方法を考えましょう
では、請求されている債権の内容を確認しましょう。
これは<債権の内容の表示>欄に記載があります。
・請求金額 75万円
・譲渡人 株式会社クレセント・リース
・契約年月日 平成8年
・契約金額(貸付額) 50万円
・残元金 14万円
・弁済期 平成15年
先ほども記載しましたが、ティーアンドエスは“古い債権”を買い取って取り立ている会社です。今回はナイスという会社の債権を買い取って請求してきていますが、他には、サンクファイナンス、クレセントリース、アエル(日立信販)、オリエント信販、クリバース、タイヘイ、日本プラム、プライム、ユニワード、エイシン産業、プロマイズ、センチュリーなどからも債権譲渡を受けています。
また、その多くは5年どころから10年、15年以上前の借入であり、残っていた元金額に対して、請求額が高額になっていることが少なくありません。今更これを払って解決しようと思うと、経済的負担は必然的に高くなってしまいます。とは言え、放置していても解決はしませんし、場合によっては、裁判・強制執行(差押え)の可能性がありますので、むしろ放置し続けることでリスクは高まるばかりです。
ただ、5年以上支払が止まっている状況なのであれば、『消滅時効』を援用することで、その支払義務を消滅させることができるかもしれません。債権の内容の表示から、弁済期は平成15年となっていますので、この時期から支払が止まっていることが窺えます。これ以降、10年内に裁判上の手続きを起こされることなく、電話や対面で直接のやり取りがない状況であれば、いよいよ時効の可能性は高いと考えることが出来ます。

重要なポイント
ティーアンドエスの<訪問に関する御連絡>は、ただの脅しではありません。ティーアンドエスはネットコミュニケーションズ株式会社と提携し、実際に訪問に来ることがあります。訪問に来た際は、ネットコミュニケーションズを介してティーアンドエスに電話連絡の上、支払いの約束をさせられてしまいます。たまたま、不在だった場合でも<不在通知>を残していき、再度の訪問の可能性があることが記載されていますので、どこかのタイミングで遭遇してしまうことも考えられます。
ここで問題になるのは、支払ってしまうことはもちろん、“支払いの約束”が時効に与える影響です。これは、民法第152条(承認による時効の更新)に規定があり、条文では『時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。』とされています。つまり、『支払の約束は、時効を更新(リセット)させる効力がある』ことになります。厳密には、支払いの約束に限らず、債務の存在を前提とした相談や提案なども場合によってはいわゆる債務承認に該当する可能性があります。
したがって、訪問に来る理由として、支払いをしてもらうだけでなく、時効をリセットさせる意図も含まれているということを認識しておく必要があります。ということから、もし、時効の要件を満たしているのであれば、解決に向けて早々にこれを援用する必要があると言えるでしょう。
解決
冒頭でお聞きしたとおり、10年以上前に利用していた消費者金融からの借金である本件は、平成15年当時から支払がとまっており、それ以降に裁判も直接のやり取りもないという申告でしたので、当事務所が代理人として、ティーアンドエスから取引の履歴を取り寄せたところ、特に相違する事実もなかったため、内容証明郵便をもって消滅時効を援用しました。これにより、今後の請求・督促はなくなり、訪問されることもなく無事解決に至りました。

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